2025年10月18日
2025年2月に園田ドクターと内視鏡手術トレーニングを目的とする人体解剖学的構造を再現した頭頚部モデルの研究を開始しておりましたが、前述の研究に加え、患者様への低侵襲治療トレーニングのために、より具体的な症例モデル開発へと深化させていきたいと考え、新たなフェーズの研究を開始しました。
研究の背景
内視鏡を用いた頭頚部手術は、開頭手術に比べて低侵襲であり、患者の身体的負担を軽減する手技として注目されています。例えば、頭蓋骨に小さな穴を開けて内視鏡を挿入し、脳内血種を除去する術式や、第三脳室底開窓術によって脳室内の髄液循環を改善する処置が挙げらます。これらの術式は限られた視野下での繊細な操作が求められるため、高度な技術と経験が必要とされます。しかし、ヒトを用いた術前の手技練習は倫理的に困難であり、献体も入手や取り扱いの制約があります。また、動物を使ったモデルでは解剖学的構造が人と異なることと動物愛護の観点からも、適切な術前検討環境とは言えません。本研究では、頭頚部のCT/MRIデータ等実際の解剖学的構造に基づいた頭頚部モデルを作り、内視鏡を用いた頭頚部手技の術前検討へ活用することを目的としています。脳神経外科医師の園田先生の協力のもと、モデル作りを行っていきます。
- 当社のミッション
わたしたちのミッションは治療技術の向上が必要とされる医療分野が抱える社会課題を解決できるようにサポートしていく事であります。脳神経外科分野は精度の高い治療が求められるため、そのモデル作りも難易度が高いといわれております。当社がこれまで培ってきた、データ解析、設計、デザイン、製造技術、ドクターとの協力関係で障壁を乗り越えていけると考えております。
園田 真樹 医師
横浜市立大学医学部医学科脳神経外科教室 助教
